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Attention!!
「Innocent」は性的な表現や著しく倫理に反する内容が含まれるため、年齢制限を設定しています。
18歳未満の方、および高校生の方の閲覧はご遠慮下さいますようお願い申し上げます。

上記の理由から、18歳以上の方であってもグロテスクな内容が苦手な方にはお勧めしません。
気分が悪くなったりしても責任は取りかねますので、少しでも「ダメかも」と思った方は見ない方がよろしいかと思います。


心身共に18歳以上で、どんな展開にも耐えられそうな方のみ自己責任でお楽しみ下さい。

※学ヘタ設定でリトアニアだけ女体化です。そして米英はちょっと悪役かもしれないです。
※基本波立です。ぶっちゃけリトアニアである必要もにょた設定にする必要性もないのかもしれません。
※リトアニアの人格(意思)をかなり無視しています。…もう何か本当に申し訳ないただの駄文です(汗)


上記の条件に当てはまらない方、承諾いただけない方はブラウザバックでお戻り下さい。

前提として以下の設定があったりします…。
○地味だけど清楚で密かに人気のある女学生、リトアニア(ポーとは幼なじみ)。敬虔なクリスチャンでシスターになることを夢見ている。
○そんなリトアニアの夢を快く思っていないポーや露様。



大丈夫な方はどうぞ。


※未完なので、今のところCP的には波立のみです。
※著しく倫理に反しています。妄想と割り切ってお楽しみください。


 *はエロあり
1はじまり(波立)
2素直に泣けない(波立)
3涙を拭う(波立)



1
窓に差していた西日がだんだんと薄くなり、空は褐色を帯びてきた。日が落ちるまでに随分時間がかかるようになってきたのだが、まだ夏とは言えないような少し肌寒い日が続いていた。

「ちょ…やめてよ、ポーランド!!…自分で何してるかわかってるの!?」
「そんなんわかってるしー。今からリトを…オレのものにするんよ」
明かりのついていない教室の隅でポーランドはリトアニアを押し倒した。器用にリトアニアの服を脱がしていく。
「っあ…イヤだ……ポーランド、お願いだからこんなことやめてよ…」
悲痛な叫びなんてポーランドの耳に入ってないことは充分にわかっていた。それでもリトアニアは抵抗せずにはいられなかった。
わがままではあるけれど本気で嫌がるようなことは決してしなかった隣人である幼なじみにこんなに乱暴に扱われたことなんて今までなかったのに。
何がいけなかったのだろう…リトアニアは混乱する頭で考えを巡らせる。
―思い当たることはひとつしかなかった。



***


「なぁリト、進学しないって本当なん?」
「え、誰からきいたのそんな話」
人気のなくなってきた教室で帰る仕度をするリトアニアにポーランドは詰め寄った。
「ん…なんかな、女子がそんなん話しとるのが聞こえたんよ。…なぁ進学しないん?」
「…そのつもりだけど」
「進学しないで何するんよ」
ポーランドはその答えを知っていて呟いた。
「…前から言ってなかったっけ?」
ポーランドを見上げながらリトアニアは怪訝そうな顔をする。何を今更、と目で訴えながら。
「本当に…シスターになるん?」
敬虔なクリスチャンであるリトアニアは確かに昔からそう言っていたのをポーランドも記憶している。
「昔からそのつもりだけど…」
「そんなん認めんし!」
リトアニアの言葉を遮るようにポーランドは叫んだ。
「ポーランド?」
「なんでこの歳でシスターになるん?まだ早いとか思わんの?大学出てからでも…」
「でも本当に昔から考えていた事だし、それにポーランドの夢じゃないんだから別にポーランドの許可はいらな…」
「オレがイヤなんよ!!」
「だからポーランドの意思は関係ないじゃない」
「……神様と結婚するん?リトは好きな人とかおらんの?」
「…ポーランド?どうしたの、今日何か変だよ?」
その時はいつものわがままが始まったのだとリトアニアは高をくくっていた。宥めるためにそっとポーランドに触れようとすると、逆にその腕を強く掴まれた。
「ポー?」
リトアニアは静かにポーランドの纏う空気が変わるのを感じた。
「オレはリトが好きなんよ。だから……そんな手の届かない所に行かんで欲しいんよ。」
「あ、あの……」
ポーランドのきれいな顔をキスされるのではないかと思う程近づけられて、真剣な目つきで囁かれたら誰だって戸惑う。リトアニアはそう思いながら狼狽の色を隠せなかった。



ポーランドの態度が豹変したのはそれからだ。

「神様のもんになるくらいやったら、オレにその身体だけでもくれん?」
そう言ってポーランドはリトアニアの唇を奪い、今に至る。
こんな事になった原因が自分にあるなんてリトアニアは思ってもみなかった。それどころかポーランドが自分にそんな感情抱いていることすら今でも夢じゃないかと思うくらい不思議な話だった。
ポーランドは女装が似合うくらいきれいな顔立ちだ。人見知りで気まぐれな部分もあるが、気風のいい性格で、男としては魅力的だと思う。直接きいたことはないけれど、客観的に見てもそれなりにモテるはずだ。
そんなポーランドが自分のような地味で大した特技もない女を本気で好きになる人なんて考えられない。もっと美人で明るい子がこの学校にはいくらでもいるのに…そう思いながらも現状に戸惑いを隠せないリトアニアはとりあえず抵抗を続けることしかできなかった。

「ねぇ、ポーランド本気なの?…っ、やめようよ、こんな事…」
リトアニアの訴えはもはやポーランドの耳には届いていなかった。最初はリトアニアをなだめたり自分を正当化させるような科白をポーランドは返していたのだが、それに飽きたのか、今は目も合わせなくなった。
力では勝てない。その証拠にリトアニアはの服はもう半分くらい脱がされていて、抵抗の無意味さを物語るキスマークが胸や首筋につけられていた。
「っあ、や……」
フロントホックのブラジャーを慣れた手つきでポーランドは外した。物心ついてから異性に見せたことのない胸が露になる。外気に触れたそこをすぐにポーランドの手が覆った。
「…っふ、……や、っあ…ポー、ランド…っ…」
ポーランドの愛撫は強烈といってもいいくらいの刺激で、何もかもが初めてのリトアニアはその意思とは関係のないところでそれを受け入れざるをえないような不思議な感覚に落ちていく。
やがてポーランドの手はスカートの中のへ潜り込んだ。
「あ…やだ、やめて……!!っ、あ……」
「…なんだ、リト結構感じとるやん。中ぐちゃぐちゃだしー」
オレ優しくしてやる必要なかったんじゃね?と続けながらポーランドは機嫌良くリトアニアのそこに指を入れていく。リトアニアは羞恥心から顔を真っ赤にしながらぎゅっと目を閉じた。
「っや、痛…い……」
恐怖と生理的な嫌悪からくる涙が溢れる。ポーランドはリトアニアの言う事は気にせず、さらに指の数を増やしてその行為を続けた。
「なぁ、リト」
突然その動きを止めてポーランドはリトアニアを見つめた。
「……まだシスターになる気なん?こんな目に遭っても止めないん?」
さっき告白した時と同じ真剣な目つきでポーランドは尋ねた。リトアニアはしばらくその瞳から目をそらせずに黙り込んだ。
「…イヤだ、止めない。」
ポーランドと同じように強い意志を持った目でリトアニアは答えた。言った瞬間、馬鹿なことをしたなとリトアニアは思った。それにこの先神に仕えるための資格がなくなる事くらい予想はついていた。そう答える事でポーランドが今の行為を止めてくれることなんてないだろうし、余計煽る結果になるだろう事もわかっていた。
それでもこれまでの自分の意志に嘘をつきたくなかった。とりわけ目の前の人物が真剣に尋ねている事がわかっている以上、嘘をついてまで自分の意志を捻じ曲げる必要はなかったし、そう答える事が誠意であるようにリトアニアは感じた。
「……そっか」
ポーランドは穏やかに笑ったが、リトアニアはその表情がひどく傷ついているように見えた。
「え、何…っや……」
ポーランドはリトアニアの中から指を抜き、カチャカチャと自分のベルトに手をかけた。ポーランドの問いかけを拒否した時からそうなるだろう事は予想していたが、それが現実になるとやはり身が竦んだ。
「リト初めてなん?」
「……っ」
ポーランドは優しく尋ねたが、リトアニアは何も答えられなかった。その表情から察したポーランドは、リトアニアの額に軽く口付けをして「ごめんな」と言った。それがこれから起こる事に対して発した言葉なのは間違いないが、リトアニアはもう何も考えたくなかった。

「…っや、あ……い、痛い…」
やめてと言ったところでやめてくれるわけはないとすっかり諦めきったリトアニアは、大した抵抗もなくポーランドを受け入れた。それでも予想以上の痛みに耐えられず、身体を強張らせる。ポーランドはリトアニアの様子を窺いながら動いたつもりだったが、初めての痛みを和らげる術があるわけもなく、最終的に自分の欲望に従った。
真っ暗な教室に水音が響く。声を殺しながらリトアニアは耐えたが、時々どうしようもなくなってポーランドに苦痛を訴える。
「も…やだ…っ、許してっ…抜いて……っあ…」
「ごめん…リト。もう少しなんよ…もうちょい我慢して、な?」
ポーランドが申し訳なさそうに言って、さらに腰を強く押し当てて動いた。
そんな風に苦しそうに頼まれたらこっちが悪いことをしているような気分になって、リトアニアは必死で自分を苛むポーランドの質量に耐えた。

「…っ、リト……好き…」
「っあ…ああっ!!ポー…ん……っ、やぁ…っ」
リトアニアは鈍く痛む身体の奥に迸るものを感じた。人が来るかもしれないなんて考えはどこかに吹き飛んでいて、意識を失うまで意味のない言葉を繰り返し叫んでいた。



***



2
リトアニアが意識を取り戻した時、ポーランドはもう身支度を整え終わっていた。

「あ、起きたん?」
ポーランドは意識のなかったリトアニアに自分で脱がせた服を着せようとしている所だったようで、安堵の表情を見せる。
「…っあ……やだ…」
リトアニアは思いのほか乱れた自分の格好にひどく狼狽した。
皺だらけのシャツと自分でも見える胸のキスマーク、スカートは脱がされてこそいないが襞はぐちゃぐちゃでいろんな体液で汚れている。ふともものあたりも同様で、純潔を奪われた鮮血を見た瞬間、リトアニアは下半身に残る痛みが増した気がした。
―何、これ…。
呆然としているリトアニアにポーランドがそっと紙袋を差し出した。黙って受け取り中を見ると、女子の制服が入っていた。
「オレが女装してる時に着てるやつ。まだ洗ったばかりでキレイやから。…サイズ合わんかもしれんけど、とりあえずそれに着替えるし。」
ばつが悪そうにポーランドは言った。他にもティッシュやタオルやらを持ってきて、まだ体を動かせずにいるリトアニアの体を慣れた手つきできれいに拭いた。
着替えようとリトアニアが立ち上がろうとした時、下半身に力が入らなくて倒れこみそうになったのをポーランドが慌てて支えた。
「リト大丈夫なん?」
「あ……」
ポーランドに支えてもらった時、一瞬だけ身体が強張った。まだ身体が恐怖を覚えていて本当は触れてほしくないと思ったが、リトアニアはそれすらも言い出せなかった。


結局リトアニアは着替えまでポーランドに手伝ってもらい、下校した。
その頃には歩けるくらいにリトアニアの体調は回復していたが、一緒に帰路につくのは複雑な気分だった。
家は隣同士なのでどうあがいてもそうなるのだが、今日はいつもとはわけが違う。
始終緊張した面持ちでいるリトアニアを見て、ポーランドはやりきれない気持ちになった。もちろん自分が悪いという自覚はあるのだが、リトアニアが文句を言ったり泣いたりするでもなく、ただ黙っている事に対して逆に恐怖を覚えていた。
リトアニアはシスターになりたいと昔から言っているくらい敬虔なクリスチャンだ。こんな事になって、もしもこのまま自殺を図るような事態になったらどうすればいいのか。敬虔な彼女にとって自殺は禁忌のはずだが、絶対にしないという保証はない。
考えれば考える程ろくな事が浮かばず、ポーランドはこの沈黙に耐え切れなくなって口を開いた。
「…リト、怒ってるん?」
「………わ、わかんないよ…」
リトアニアは目を伏せて呟くように答えた。
尤もな答えだ、とポーランドは思った。なにしろ自分のやったことは犯罪だ。道徳的に許されないことくらいは十分理解している。それでもポーランドは謝る気にはなれず、悶々としているうちにお互いの家に着いてしまった。

「…また明日、な」
ポーランドはそう言ってリトアニアが玄関に入るのを見届け、その日は家に帰るまいと決めた。
リトアニアは玄関を開ける直前に一度だけ振り返ってポーランドと目を合わせた。涙目ではなかったが、今にも泣き出すのではないかとポーランドは怖くなった。無言の抗議を受けているような気がしていたたまれなくなる。全力で殴られて罵られる方がマシだとさえ思った。


リトアニアは玄関の鍵をかけると、誰もいない家の廊下にうずくまった。不思議と涙は出てこなかった。
幼なじみの行動があまりにもショックで、何を信じればよいのかわからなくて呆然としていた。これからどうすればいいのか、明日どんな顔をして彼に会うのか、考えるのもいやだった。全てが夢であればいいのにと心の底から思うのだが、身体に疼く痛みがこれは現実なのだと強く訴える。
しばらくしてリトアニアは何とか部屋に辿り着き、荷物を置いた。そして家族が帰ってくる前にドロドロに汚れた制服を洗わなければ、と思った。下着や制服についた血や精液はきれいに落ちるだろうか。そんな事を考えながらそれらを手洗いする自分はなんて惨めなんだろうと思った時、さっきまで出てこなかった涙が視界を歪めた。
制服を洗濯機に放り込んで洗濯機を回している間にリトアニアは風呂に入った。見たくなかった胸や首筋にちりばめられたキスマークの広がりを改めて鏡で確認した。
あれだけの事をされたのに、リトアニアの中にはポーランドに対する憎しみや将来への絶望の他に別の感情があった。
心のどこかで自分もそう望んでいたような期待感。もしかしたらもうずっと長い間、何かを決断させるだけの大きな出来事をずっと欲していたのかもしれない。
そんな認めがたい心ざまにリトアニアは動揺せずにはいられなかった。

拭うこともしなくなった涙が静かに頬をつたう。
「……神様…」
ぽつりとそう呟くと、リトアニアは震える腕で自分自身をぎゅっと抱きしめ、バスルームでまたしばらくうずくまった。

涙はシャワーを浴びるまで止まらなかった。



***



3
翌日、ポーランドは学校に来たが、昨日一方的に約束したリトアニアの姿は教室になかった。風邪というもっともな理由での欠席らしいが、それが真実でない事はポーランド自身がよくわかっていた。
人見知りなポーランドはリトアニアがいなければ特に話をする友人も特にいないので、早々に学校をサボることにした。


ポーランドの部屋とリトアニアの部屋は互いの家の中で一番近接する場所にある。その気になれば窓を開けて行き来ができる距離だ。
だからこそリトアニアの部屋の様子が窺える自分の部屋に戻りたくなくて、昨日ポーランドは帰らなかった。
けれど今は逆だ。リトアニアは理由なく学校を休んだりさぼったりするような性格ではない。たとえ自分のせいであったとしても、何事もなかったかのように登校してくれると信じていた。昨日の出来事を無かった事にされてもかまわないとさえ思っていた。
風邪という理由で学校を休んだのなら家にいるはずだ。ポーランドはそう思って帰宅し、自分の部屋からリトアニアの部屋の様子を窺った。
ポーランドは心配でたまらなかった。遠まわしな事をしてぐだぐだするくらいなら、悪い結果になったとしても早くこの胸の不安を取り除いてしまいたい気持ちでいっぱいだった。
リトアニアの部屋はカーテンが薄くひいてあるが、少しだけ窓が開いていて、時折そのカーテンがひらひらと外で揺れている。ポーランドは意を決してその部屋に乗り込んだ。

「ポ、ポーランド…」
読書中だったらしいリトアニアは、ベッドで上半身を起こした状態で目を丸くして突如部屋に押し入ってきたポーランドを見ている。
「リト学校来ないからさぼってきたし。」
「またそんな勝手な事言って…っていうかどうして勝手に入ってくるの。帰ってよ。」
「オレまだ大事な事きいてないんよ」
「今はポーの顔見たくない。…帰って!」
毅然とした態度でリトアニアは言った。
「なぁ、やっぱり怒ってるん?」
ポーランドは嫌がるリトアニアを抱き寄せて耳元で囁いた。
「…っ、やめてったら!!」
恐怖を植えつけられた体が反射的にそれを拒否する。跳ね除けられたポーランドは立ち上がってリトアニアを見下ろし、しばらく黙っていた。
その沈黙に耐え切れなくなったのはリトアニアの方だった。
「香水の匂いがする…どこか行ってたの?」
「…ちょっとな。昨日家に帰りたくなかったから知り合いの所に行っとっただけやし。」
「知り合いって…女の人でしょう?それ、女性用の香水だもの。」
リトアニアは怪訝そうにポーランドを見上げて言った。
「オレの行っとった所なんてどこでもいいやん。」
「そうかもしれないけど…」
この状況が解消されないことにはリトアニアは落ち着かない。無視したくても自分の部屋にポーランドがいるので、どこにも行けない。
「ポー、気分が悪いから…今日は帰ってくれない?」
そう頼んでも受け入れてもらえない事はわかっていたが、せめてこの近すぎる距離をなんとかしたいとリトアニアは思っていた。
「オレが怖いん?」
だったら帰るし、とポーランドは苦笑する。
昨日あんな事をしたのだ。頭では仕方のない事だとわかっていても、怯えられるのは堪えた。
「ポーランド…」
「昨日のこと、ごめん。でも後悔はしてないんよ。…信じてもらえんかもしれんけど、オレがリトの事好きなのは本当だし、できれば一緒に進学したいんよ。」
ポーランドは泣くかもしれない、とリトアニアは思った。
「ポー…」
無意識にリトアニアは腕を伸ばしポーランドの髪に触れた。そうさせたのが同情なのか慈愛なのかはリトアニアにもわからなかった。
「リト…!!」
拒絶されていたそのぬくもりが頭を撫でたので、ポーランドは思わず跳ね除けられた事も忘れてリトアニアを抱きしめた。
「え、ちょっ…やめて、ポーランド…!」
リトアニアはそれを拒んだが、今更ポーランドが離れてくれるわけはなかった。
「…やっぱりオレはリトしか考えられん。……なぁ、もう一回したいんやけど?」
「なっ、何言って……」
リトアニアはどうにかなりそうだった。さっきまで謝っていたのにこの豹変ぶりはなんなのだろうか。
あまりに唐突な展開に、ポーランドを拒む言葉も宥める言葉も今のリトアニアには浮かばない。
「…だってオレが耐えられないんよ。」
「え…?」
「リトを抱いた記憶があれだけだなんてイヤやし。」
もうすっかりその気になっているポーランドは片手でネクタイを緩めながらそう言った。
元々ベッドで本を読んでいたリトアニアは逃げられる場所もなく、始めから追い詰められた状態だった。
ポーランドは行為に及ぶ事を決め込むと、黙ってネクタイやシャツを脱ぎ捨てた。逃げる隙があったにも関わらず、リトアニアは恐怖で固まった身体を動かせずにいた。そうこうしているうちにポーランドはベッドにリトアニアを組み敷く。
「…っあ、や……」
抗えない事はイヤという程わかっていても、本能は警鐘を鳴らし続ける。
「やだ…ポーランド!…お願い、やめ……」
昨日よりも手際よくリトアニアの衣服を剥ぎ取ると、ポーランドは拒む唇に舌を割り込ませた。
「んっ…」
ポーランドはしばらくリトアニアの唇を堪能すると、その身体に残された痕を見下ろして、満足気に微笑んだ。その視線がたまらなく恥ずかしくてリトアニアは顔を背けようとするが、すぐに思ってもいないような刺激を与えられる。
「リト、痕まだ残っとるんやね…」
そう言いながらうっとりとした表情でその痕を指でなぞる。
「…んっ…あ……ポーランド、やめ……」
「ダメ。オレ何言われてもやめる気ないし。…それにリトも結構反応しとるやん。」
逃れられない快感をやり過ごそうとするリトアニアをからかうように言うと、ポーランドはその両足を抱えて大きく開いた。
「あ、や……っ!!」
リトアニアの身体にわずかな抵抗の力がこもる。それでも押さえ込まれた足は閉じられない。そんな抵抗をものともせずに、ポーランドは開かせた足の間に顔を埋めた。
「…っや、何…?…ぁ……」
それまでにない強烈な快感に、しばらく何が起きたのかリトアニアにはわからなかった。それが何だったのか解ると、さらに羞恥心がつのる。
「ど…して……こんな……っあ、や…っ……」
「何?これ、気持ち良くないん?」
ポーランドはそう言うと、返事も待たずにわざと水音をたてるように舐めた。リトアニアの様子を窺いながら舌と指を使い、ポイントを探る。
「ふ…ぁ……そこ、だめ……っん……あぁっ…」
「ここがいいん?」
「…っ、あ!ポー…や……っ…」
慣れない快感に戸惑いつつも息は上がっていく。それに耐え切れず、リトアニアは必死で抵抗を試みるが、ポーランドは全く動じない。
「なぁリト、ここ…嫌なん?」
「あ…やっ、なんか…変……っあ…ポー、怖い…っ…」
「それ…気持ちいいって言うんよ。…大丈夫やから、リトもっと力抜いて。」
ポーランドは優しくそう言うが、その動きを止めるつもりはなかった。思い通りの反応をするリトアニアに、逆に煽られているような感覚になる。もうどちらが翻弄されているのかわからなくなって、ポーランドは早くリトアニアを快楽へ導いてしまいたい衝動に駆られる。
「はっ……あ、んっ……も…やめ……っあ――…!!」
体の芯を何かが昇りつめて行くような感覚に、リトアニアは大きく全身を震わせる。
気を失うかと思ったのも束の間、ポーランドは未だに動きを止めない。
「ポー…もう…あぁっ…」
強すぎるその刺激に耐え切れず、リトアニアは涙を浮かべながらポーランドに訴える。
「もうイったん?…ここ、すごいことになっとるよ。」
くすりと小さく笑いながら、ポーランドはぐちゃぐちゃに濡れたそこをわざとゆっくりかき回す。
「…っあ、…や……」
朦朧としながらもその感覚だけは強烈にあって、リトアニアは身悶えるしかなかった。
そんなリトアニアの様子に満足したのか、ポーランドはしばらくして手の動きを止めた。息を整えながら身体に残る感覚を冷まそうとするリトアニアをそっと抱き起こすと、優しく頭を撫でた。
「リト」
「……っ」
微かにリトアニアの身体が震える。
それを認めたくなくて、ポーランドはリトアニアの身体を強く抱きしめた。
「……帰る」
「え…?」
突然そう言われて解放されたリトアニアは困惑しながらポーランドを見上げる。
「リトを抱いた記憶があれだけだなんて耐えられんけど、嫌ならもう無理矢理はせんよ。オレはまだ…我慢できるし。」
さっき床に投げ捨てたシャツを羽織りながらポーランドは言った。
「……いいよ、しても。」
ポーランドを正視できずに俯きながらリトアニアは言った。
「…リト?」
「だってポーランド、このままだと…つ、辛いでしょう?」
リトアニアはポーランドのシャツの裾を強く握って離さない。
「そうやけど、我慢できるし…余計な気は使わなくていいんよ。」
「でも…」
「……だったら何でそんなに泣くんよ。説得力ないけど…オレはお前の事、本当はもっと大事にしたいんよ…!」
ポーランドはリトアニアと同じくらいの目線に屈むと、頬をつたうその涙をそっと拭った。リトアニアはポーランドに身を任せ、そのまま動かなかった。
「まだ…ポーランドの事好きかどうかはよくわからないけど……でも、嫌いじゃないよ」
曖昧な感情が混在していてもそれだけは嘘じゃないと、ポーランドを見上げるリトアニアの瞳は訴える。
「ん…今はそれで十分だし」
ポーランドは昨日から続く後ろめたさが和らいだ気がして、シャツを掴むリトアニアの手に自分の手を重ねた。
「……ホントにしないの?」
「してもいいん?オレ…優しくする自信ないんやけど」
リトアニアは無意識なのだとわかっていても、見つめられる時の上目遣いがたまらない。そんな事にすら欲情するのに、それをあえて抑えようとしている自分はなんて自虐的なんだろうと思いながら、ポーランドは重ねた手に力を込めた。
「ポーランドは…ポーランドが思っているよりもずっと優しいよ。」
「リト…」
たったそれだけの言葉ですっかり気をよくしてしまうことに呆れながら、ポーランドはすがりつくようにリトアニアを抱きしめた。



   続く







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