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Attention!!
以下の注意事項をよくお読み下さい。


「虹」は性的な表現や著しく倫理に反する内容が含まれるため、年齢制限を設定しています。
18歳未満の方、および高校生の方の閲覧はご遠慮下さいますようお願い申し上げます。

上記の理由から、18歳以上の方であっても性的な内容が苦手な方にはお勧めしません。
気分が悪くなったりしても責任は取りかねますので、少しでも「ダメかも」と思った方は見ない方がよろしいかと思います。


心身共に18歳以上で、どんな展開にも耐えられそうな方のみ自己責任でお楽しみ下さい。
上記の条件に承諾いただけない方はブラウザバックでお戻り下さい。

R18です。
●根底に一応波→リト←ベラがあります(立ベラ・波立)。
●ポーが病んでます。
●ポーの独り言みたいなかんじです。
●ちょっと無理矢理な場面があるかも。


大丈夫な方はどうぞ。



好きな人の好きな人を抱く。
それが相手を手に入れる事にならない事なんて痛いくらいわかっているけれど、そうするほかにオレ達は感情の行き場がなかった。

長い髪が指や腕に絡んでうっとおしい。オレも別に結べる程度には髪が長いけれど、こんなに長くてめんどくさくないんだろうかと思ってしまう。
「ライナの方がやっぱ大きいけど柔らかさは一緒やね」
無理矢理上体を起こさせて胸の間に顔を埋めてそう言うと、ベラルーシは顔を真っ赤にしてオレの頭を殴った。
「…痛っ、何するんよ!」
「それはこっちのセリフだ、変態!」
普段にも増して不機嫌な表情でそう言われたけれど、今のオレはそんな事くらいでは動じない。
「今更お前の言動には驚かんけど…いい加減にするし」
ベラルーシの両手を片手で纏めて押さえつけると、そのままベッドへ押し倒した。
オレだって一応男だし、力でなら負ける気はない。不本意だからこういう事はあまりしないけれど、殴り返さない変わりにそれを思い知らせるように一切の抵抗を許さなかった。
「…っ、や……」
そのまま首筋に下を這わせると、耳元で今まで聞いた事もないような艶っぽい声が聞こえてくる。それがあまりにも珍しくて妙な高揚感を覚える。ばかな事をしているとわかっていても男の支配欲なんて所詮こんなものだ。止められるわけがない。

別に無理矢理こういう状態に持ち込んだわけじゃない。「好き」という感情はオレたちの間にはなかったけれど、それも同意の上での行為だ。むしろ憎しみに似た感情の方が強い気がする。少なくともオレがベラルーシに対する感情はそうだ。
ロシアを好きだと公言して、リトアニアの好意を受け入れるわけでもなく拒否するわけでもない。口にはしないけれど、少なくともリトの事を嫌いではないのだと思う。どれだけ経てばこの関係が平気になるのかわからない。むしろこいつの態度に苛々はつのるばかりだ。
それでもリトアニアは振り向かないでほしいと祈るオレは、こいつの言動を気にするほかない。

「…何泣いとるんよ」
真上からベラルーシの顔を覗き込むとわざとオレはそう訊ねた。
「…っふ、あ…んで…お前なんかに……っ…」
それはこっちのセリフだし。どうしてお前なんかにリトをとられんといけんの。オレがリトの事どれだけ好きだと思っとるんよ。
もっと感じればいい。オレの事を憎んでも憎みきれないくらいの屈辱を味わって忘れられないようにしてやりたい。そんな感情がじわじわと侵食していく。
…この後こいつに殺されたって構わないとさえ思う。そうしたらリトはどんな顔をするだろう。好きな人に幼なじみを殺される感覚は。
こんなこいつの顔をリトは…ロシアは知っているのだろうか。少しでいいからこんな風にしおらしくしていれば可愛気があるのに、と頭では冷静に考えていたけれど、熱の溶けたようなベラルーシの身体にいつしか我を忘れて行為に耽っていった。
でも夢中になれたのはわずかだった。

「…っや、……リト…ア…ニア…っ……」
オレに抱かれているベラルーシの嬌声にリトの名を聞いた。

息が止まるかと思った。
こんな言葉こいつの口から聞きたくなかった。
殺してやりたいとさえ思った。殺して、全てなかった事にしてしまえたら…リトはオレに振り向いてくれるかもしれない。

止められない自分の体とは裏腹に視界が滲んでいくのがわかる。
相容れなくともこいつとオレの間には孤独とは違う気持ちがあったと思っていた。叶う事のない想いを抱えているからオレの誘いに応じたのだと。でもそう思っていたのはオレだけだった。

「何を…泣いているんだ?」
さっきオレが振った言葉が投げかけられる。確かにベラルーシからすればオレの行動は意味不明かもしれない。
「お前…ずるいし」
ぼろぼろ涙をこぼしながらやっとそれだけ口にした。結局これは傷の舐め合いでもなく、ただのオレの八つ当たりだった。
誰より一番だなんて望んでない。そう思うけれどやっぱりそれは嘘だ。想うだけは辛い。
両想いでも二番目は嫌だ。できるなら相手の全てを手に入れたい。
人間の欲望には限りがなくて、満たされる事は永遠にない。オレたちはずっとそれを見てきた。
でもそれは希望にも似ていて、なければ生きている事ができないのかもしれないとも思った。
「お前は全部手に入れとるのに…」
「何を言ってるんだ?」
ベラルーシはさっきまでの態度が嘘のようにすっかり冷めて、いつもの無愛想な表情できいてきた。
「ロシアは何だかんだ言っても妹のお前を見捨てる事はないやろうし、リトもお前を嫌いになる事なんかない。お前は欲しいもの全部手に入れとるんよ……オレとは違うし。」
自分で言ってて虚しくなる。こいつにそんな事教えてやる必要なんてないのに。
「…やっぱりお前はバカだな。」
ベラルーシは柔らかな声でそう呟くと手を伸ばしてオレの頬を伝わる涙を拭った。
反発したかったけれど、その動作と微笑みがあまりにも意外で声が出なかった。笑うと少しライナに似てるなぁと思った。
「オレがバカってどういう意味なん?」
落ち着いてそう訪ねると、ベラルーシは「幼なじみだって特別な関係だろう?誰でもなれるものじゃない」と言った。
「でも…それはお前やライナも似たようなものやろ?お前とロシアみたいに兄妹って関係の方がもっと繋がりが深いものじゃないん?」
これは本心だ。悔しいけれど、オレとリトだけが特別な関係ってわけじゃない。
「…そうか?確かに私と兄さんは特別かもしれない。でも私から見ればお前とあいつだって同じようなものに見えるぞ。」
オレがそう考えるのがおかしいとでも言うかのようにベラルーシはそう言った。
こいつとはまともに喋ったことがあまりないから不思議な感じがした。
でもベラルーシは悪態をつく事はあっても嘘をつくような性格じゃない。それ以前にそこまで口うるさくない。
「…お前が言うならそうかもしれないし」
まだ上手く笑えないけれど、こいつにそう言われるのは悪い気はしなかった。
涙はいつの間にか止まっていて、そこから先はあまりよく覚えていない。

…結局ベラルーシはリトアニアが好きだとは一言も言わなかった。オレもそう断言したわけではないけれど、最後まで言ったら困るのは自分だとお互いによくわかっているから、これからもそれはないだろう。
借りを作るのはごめんだからあの時リトの名を口にしたことは誰にも言わない。けれど、リトと絡むベラルーシが間際に見せるであろう、ほんのわずかな表情にオレは憧れるのかもしれないと思った。



   fin.

***
波→リト←ベラ。お互いリトが好きで、でも自分よりは相手の方がリトに想われてるんだろうなって思ってる。
なので相手が羨ましくて慰め合うみたいな。
これでリト誕SSとか言ってる私はどうかしている。

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