忍者ブログ
≪二次創作倉庫≫PC閲覧推奨
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「ねえリトアニア、今度オランダで会議があるんだけど、一緒に行く?」
ロシアは机に山積みにされた書類やスケジュールを確認しながら、リトアニアに尋ねた。
「はい。ロシアさんが仰るならどこでもお供します。」
ロシアの問いかけに笑顔でリトアニアは答える。きっと語尾には常にハートマークがついているだろう。

「そういえばオランダではエッチな事してもOKな公園があるんだって。しかもそこって有名な観光スポットだってフランシス君が言ってたよ。時間があったら行きたいね。」
「観光ですか、いいですね。」

違うだろ!!と傍でロシアとリトアニアの会話を聞いていたエストニアとラトビアは心の中で突っ込んだ。
同じ部屋で他の業務をしている二人は毎日のようにそんな会話を聞かされて精神的に疲れていた。ロシアとリトアニアが会議などの出張で外国に行く時だけが二人の安らかな時間となっていた。


「エストニアさん、僕もうイヤです~。毎日毎日こんな会話ばっかり…」
「僕だって辛いよ。早くあの二人オランダに行ってくれないかな…」
まぁ帰ってきたら帰ってきたでオランダでの出来事をまたイチャイチャしながら回想して聞かされるんだろうけど、とエストニアは続けた。
「…そうですね。きっと僕達が一番の被害者ですね。」
「まぁ少しの間かもしれないけど、あの二人がオランダへ行ったら二人で束の間の平穏を噛み締めようよ。」
諦めきったようにエストニアは提案した。

「幸せって失わないと気付かないもんですよね…」
エストニアたちはいつものように小さな声でお互いを励まし合った。



「それで、あのアダルトショップがね…」
「あ、オレはイギリスさんに○○がイイって聞きましたよ!」
耳を澄ませばいつだってロシアとリトアニアの楽しそうな声が聞こえる。


しかしロシア宅にはそんな二人の会話を止めてくれる人が一人だけいた。


「ちょっと!兄さんもリトアニアも五月蝿くて仕事ができないわ!!いちゃいちゃするならベッドへ行ってからにして!!」
明らかにリトアニアへの敵意を向けたベラルーシ。
ロシアはごめんね、と優しく微笑めば許されるのをわかっているのであまり意味のない主張ではあるのだが、リトアニアにいたっては憧れの女王様からの罵倒なので、それはそれで喜ぶからもっと質が悪い。
結局ベラルーシも一時的にロシアたちの会話を止める事ができる程度で、悪くすれば二人のいちゃつき度を上げかねない。


一体いつからリトアニアはあんな風になってしまったのだろう…少なくともエストニアたちがポーランドの家にいた頃は、下僕体質はともかく、そんなにMじゃなかったはずだ。
まあ、ロシアさんが相手じゃなあ…。
エストニアはそれがリトアニアの適応能力の結果だと判断して考えることをやめた。


「どんな目に遭ったとしても…愛してしまえば楽になるよね。」
目に余るロシアとリトアニアの態度に静かな怒りを覚えつつ、エストニアはそう納得する事にした。リトアニアだって辛いよりは楽しい方がいいに決まっているはずだ。


「愛してしまえば必要になるんですよ」
エストニアの呟きにラトビアが答えた。

二人は顔を合わせてため息をつくと、いちゃつくロシアとリトアニアの会話をBGMに再び作業を始めた。



   fin.


***
maiさまより「ラブラブな露立に呆れるエストニアたち」でリクエストいただきました。
ありがとうございました!

拍手[0回]

PR
色々
ブログ内検索
カウンター
バーコード
アクセス解析
Admin / Write
忍者ブログ [PR]