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※若干無理矢理なのでR15です。
普段大人しい人はキレると怖いってよく言うけど、リトもその中の一人だと思うんよ。
オレはリトが好きだし、リトもオレの事好きなのは疑っとらん。けど、最近のリトはちょっとおかしい。オレがリトを振り回してて、リトがオレの保護者みたいに周りに思われとるのは知っとったけど、あれはないと思うんよ。
そう、あれは先週の事。
「なぁ、リト、明後日のEUの会議出るん?」
「うん、もちろん行くよ。」
オレの勘違いとか希望かもしれんけど、ヨーロッパだけの会議はリトアニアの顔色がいい気がする。オレの家もリトの家もユーロの導入を数年後に控えて頭の痛い問題をたくさん抱えとるのにそんな気がするのはこの会議にロシアやアメリカがいないせいだと思う。
今回の会議はフランスのストラスブールで開かれた。オレは食事とか色々楽しみやったけど、リトはあまりはしゃいだりしないから、様子を見ながら話しかけたりするのが時々疲れる。しかも空気読めてないカンジで話振って振り回すのがリトの笑顔を引き出す手っ取り早い方法だって知ってるから、余計に気を使うんよ。
会議自体は大して面白いものでもなかったんやけど、二泊する予定やったし、フランスの家の飯は美味いからオレはかなり満足しとった。
ディナーの後、ラウンジ貸し切って飲もうってフランスが言っとったからオレもリトを誘って行ったんよ。イギリスやドイツ、イタリアたちも来とった。オーストリアが奥にあるピアノを弾いとって、ラウンジはすごくいい雰囲気やった。
用意された酒はフランスの家のとっておきワインやビール以外にも参加者の家のいろんな酒が揃っとって、とりあえずせっかくここまで来たんやしと思ってフランスの家のワインからオレとリトは飲んどった。しばらくしてラトビアとエストニアが来て…他にも沢山いたからもう覚えとらんけど、多分皆一度は顔出しとったと思う。
飲み始めて数時間後、イギリスが悪酔いする頃には酒にそれなりに強い連中しか残っとらんかった。スウェーデンはイギリスを牽制しつつかなり飲んどったし、潰れて眠っているやつもいた。明日の会議は午後からやったし、そんなに心配しないでこれからもっと飲めると思ってたんよ。
正直オレもかなり飲んどったかもしれん。リトはオレに飲み過ぎだからもう部屋に戻ろうってずっと隣で言っとったし。フランスがもっと飲まないのかってオレに絡んできた時も、リトの意見なんて全くきくつもりがなかった。…それがいけなかった気がする。
「お前、本当に顔だけはキレイなのになー」
「何言っとるん?わけわからんしー!」
勝手にオレを見ては好き勝手言いながらフランスは何かを惜しんでいる。
「でもお前んちも結構美人の宝庫だよな~。モデルとか美人ばっか。何でお前の家から…はぁ…。」
「あ~、オレんちそういえば去年くらいに女だけの政党がなー、ヌードポスターで選挙活動しとったよー」
「お、いいね~、そのポスターお兄さんにもくれよー」
「まあ、余っとったら考えとくしー」
こんな調子でオレがフランスシスと喋っている間も、リトは隣でずっと「飲み過ぎだ」とか「帰ろう」とか言っとった。
「ねぇ、ポーランド、どうせお前明日も一人で起きれないんだからそろそろ…」
「リトうるさいしー」
そう言ってオレはリトにキスした。そのまま座ってたソファーに押し倒せるかと思って思いっ切りリトにもたれ掛かってみる。
「んっ……ちょっ、ポーランド!!わっ…って何なの、急に。」
思い通りにいい感じにリトを押し倒せたんで、オレは調子に乗ってまたキスしようかと思った。
「リト赤くなっとる…超カワイイし~」
「やめてよ、こんな人前で!」
嫌がるリトも可愛くて、オレはその状況にかなり満足しとったんよ。「いいね~その構図。なぁポーランド、お兄さんにもキスくらいしてくれよ」
オレはすっかりいい気分だったのも手伝って、ええよ~って即答してリトに馬乗りになったまま後ろにいたフランスとキスした。
「え…ちょっ、何してるのポーランド。フランスさんもこんな所でやめてください!!」
その時はリトが何か叫んどるな~くらいにしか思わんかった。だってフランスのやつが調子に乗って舌入れてくるからそれどころじゃなかったし。
「ポーランド!!!」
リトが物凄い剣幕でオレの名前を叫ぶのと同時に腕を引っ張る。その勢いでトリトは上体を起こして、逆にオレがソファーに倒された。
「なっ、何なん!?」
何が起きたか解らんくて、それだけ言うのがやっとやった。
「ポーランド、部屋に戻ろう!!」
オレの方を全く見ずにリトはそう言ってフランスの相手にラトビアを連れてくると、すぐにオレの腕を掴んでそのまま部屋まで引っ張る。腕に込められた力が痛くて抗議しても、オレの言う事には耳を貸してくれんかった。
「リト、一体どうしたん?フランスとキスした事なら謝るし。」部屋のベッドの上に乱暴に座らされて、とりあえずリトが正気じゃない事くらいはわかるようになった。
「ポーランドはわかってない」
オレの前に威圧するかのように立つリトは、見上げてたのもあるかもしれんけど、ちょっと恐かった。
「自分がどれだけ危ない事してると思ってるの?」
「リト?」
リトは大きくため息をついて諦めたような目でオレを見下ろすと、それ以上何も教えてくれんかった。かわりにオレを押し倒してキスをする。さっきフランスとした時よりも念入りに。
「ちょっ、リト……んんっ…」
そのキスが終わると今度は首筋に舌を這わせてどんどん下りてくる。
「え、……なぁ、このままするん?」
「そうだよ」
「ちょっ、リトがするん?…いつもと逆じゃね?」
「たまにはいいでしょ」
別にイヤとは言わんけど、わけのわからないまま流されて何の抵抗もできないままこんな風になるのは予想外やった。いつの間にかシャツの釦は外されとるし、酸欠気味なのとアルコールのせいなのか体が熱くて頭がぼーっとして…もうその後は何も考えられんかったし。
「あ…リト、……リト…」
オレが普段リトにするのよりもかなり乱暴で意地悪な抱き方だった気がする…普段のリトならもっと優しくしてくれそうなんやけど。でもあの時のリトは雰囲気がものすごく恐くてオレの言うことなんて何もきいてくれんかった。体格の差なのか抵抗らしい抵抗もできず、オレはリトにされるがままで、両手を縛られたり痛くされたりとかちょっとSMチックだった。ちょっとオレのわがままが過ぎてキレる程度ならともかく、こんなリト初めてだからオレ的にはいろんな意味でショックやった。
翌日のベッドの惨状は、リトを正気に呼び戻すだけの力があった。
「頭、痛い…二日酔い?あれ、ポーランド……って何これ?ねえポー、一体昨夜何があったの?」
「…早くこれ外すし!」
「え…なんでポーランド縛られてるの?」
そう言いながらリトは不思議そうにオレの拘束を解いた。両腕が自由になったオレはとりあえずリトを一発殴った。
「…ったいなぁ、何すんのいきなり。オレ二日酔いだっていうのに!」
「被害者面すんなだし!昨日自分でしたこと覚えとらんの?」
「……覚えてない。何これ。やっぱりオレがやったの?」
オレは気抜けして何も言えんかった。あんまりリトがしつこいから簡単に昨日のリトの様子を説明したら、何かめっちゃ謝ってきてますます腹が立った。覚えとらんなんて何か悔しい。…リトが相手やったから、さんざん痛くて恐い思いをしてもあんなに我慢したのに。
「もう、リトなんて知らんし」
オレはリトを置いてシャワーを浴びた後、食堂へ向かった。あんまり眠れてないからまだ酒が残っている感じがする。
「あ、ポーランドさん、おはようございます。」
「ああ、ラトビア、おはようだし。」
食堂でラトビアに話しかけられて、そのまま一緒のテーブルにつく。リトの事もあるけど、昨日の酒のせいでオレはまだ憂鬱なのに、ラトビアは清々しい笑顔やった。オレがリトに連れて行かれた後もこいつ飲んでたはずなのに……さすがうわばみは伊達じゃない。
「昨夜はどうでした?リトアニアさんかなり飲んでたみたいでしたけど。」
「え、リトってそんなに飲んどったん?ずっとオレに飲み過ぎって言っとったのにいつの間に…」
「僕の見てる限りでは、50度くらいの酒をかなり飲んでましたよ…」
「リト……あいつ…」
眩暈がする。当分リトとは口をきかんでおこうかな…オレはこの上なくやり切れない思いでいっぱいだった。
それでも昨夜のリトの様子は、飲み過ぎたオレを心配したリトアニアがキレて部屋に連れ帰ったぐらいにしか周りに思われてなかったのだとラトビアは語る。…マジありえんし。
「僕の家では『海よりもグラスの中で溺れる者が多い』って言いますよ。ポーランドさんも飲み過ぎには気をつけた方がいいですよ。」
見当違いな心配をされてるのにオレは弁明する気力もなかった。
「そうやね…。よし、決めた。当分酒は控えることにするし!」
もちろんオレじゃなくてリトがだけど。
とりあえず今のリトはオレの言うことなら何だってきくだろう。オレだってあんなリトはもう見たくないし。昨日のあれが素だったら考えもんやけど、逃げとっても何も解決しないし、もっと前向きにいかんとな。
そう考えて、仕方なくオレは謝るリトを尻目にストラスブールでの会議を終えた。
そしてその時から今に至るまでリトはオレに恐いくらい優しい。オレが調子に乗ってる時なんかは、あの笑顔の裏では超怒ってるんじゃないかと思うこともままある。
オレがリトの真意を量りかねて黙り込んだもするけど、リトはそんな時自分が悪くなくても「ごめんね」って謝るようになった。本当はそんな顔させたいわけじゃないんやけど、リトがあんな風にならんのやったらとりあえずいいのかな、って今のところは思うことにしたんよ。
結局オレがリトにびくびくしてるだけだって解っとるんやけど…なんだかんだいってリトが好きだってみっともないくらいに自覚しとるオレが一番恥かしいんかな。
fin.
***
以前のサイトにてキリ番2222hitを踏まれました九さまよりリクエストの「突然何処かのネジが外れてしまったかのようにどうしようもなくヤンデレ(ヤンデル)と化すリト」です。
普段大人しい人はキレると怖いってよく言うけど、リトもその中の一人だと思うんよ。
オレはリトが好きだし、リトもオレの事好きなのは疑っとらん。けど、最近のリトはちょっとおかしい。オレがリトを振り回してて、リトがオレの保護者みたいに周りに思われとるのは知っとったけど、あれはないと思うんよ。
そう、あれは先週の事。
「なぁ、リト、明後日のEUの会議出るん?」
「うん、もちろん行くよ。」
オレの勘違いとか希望かもしれんけど、ヨーロッパだけの会議はリトアニアの顔色がいい気がする。オレの家もリトの家もユーロの導入を数年後に控えて頭の痛い問題をたくさん抱えとるのにそんな気がするのはこの会議にロシアやアメリカがいないせいだと思う。
今回の会議はフランスのストラスブールで開かれた。オレは食事とか色々楽しみやったけど、リトはあまりはしゃいだりしないから、様子を見ながら話しかけたりするのが時々疲れる。しかも空気読めてないカンジで話振って振り回すのがリトの笑顔を引き出す手っ取り早い方法だって知ってるから、余計に気を使うんよ。
会議自体は大して面白いものでもなかったんやけど、二泊する予定やったし、フランスの家の飯は美味いからオレはかなり満足しとった。
ディナーの後、ラウンジ貸し切って飲もうってフランスが言っとったからオレもリトを誘って行ったんよ。イギリスやドイツ、イタリアたちも来とった。オーストリアが奥にあるピアノを弾いとって、ラウンジはすごくいい雰囲気やった。
用意された酒はフランスの家のとっておきワインやビール以外にも参加者の家のいろんな酒が揃っとって、とりあえずせっかくここまで来たんやしと思ってフランスの家のワインからオレとリトは飲んどった。しばらくしてラトビアとエストニアが来て…他にも沢山いたからもう覚えとらんけど、多分皆一度は顔出しとったと思う。
飲み始めて数時間後、イギリスが悪酔いする頃には酒にそれなりに強い連中しか残っとらんかった。スウェーデンはイギリスを牽制しつつかなり飲んどったし、潰れて眠っているやつもいた。明日の会議は午後からやったし、そんなに心配しないでこれからもっと飲めると思ってたんよ。
正直オレもかなり飲んどったかもしれん。リトはオレに飲み過ぎだからもう部屋に戻ろうってずっと隣で言っとったし。フランスがもっと飲まないのかってオレに絡んできた時も、リトの意見なんて全くきくつもりがなかった。…それがいけなかった気がする。
「お前、本当に顔だけはキレイなのになー」
「何言っとるん?わけわからんしー!」
勝手にオレを見ては好き勝手言いながらフランスは何かを惜しんでいる。
「でもお前んちも結構美人の宝庫だよな~。モデルとか美人ばっか。何でお前の家から…はぁ…。」
「あ~、オレんちそういえば去年くらいに女だけの政党がなー、ヌードポスターで選挙活動しとったよー」
「お、いいね~、そのポスターお兄さんにもくれよー」
「まあ、余っとったら考えとくしー」
こんな調子でオレがフランスシスと喋っている間も、リトは隣でずっと「飲み過ぎだ」とか「帰ろう」とか言っとった。
「ねぇ、ポーランド、どうせお前明日も一人で起きれないんだからそろそろ…」
「リトうるさいしー」
そう言ってオレはリトにキスした。そのまま座ってたソファーに押し倒せるかと思って思いっ切りリトにもたれ掛かってみる。
「んっ……ちょっ、ポーランド!!わっ…って何なの、急に。」
思い通りにいい感じにリトを押し倒せたんで、オレは調子に乗ってまたキスしようかと思った。
「リト赤くなっとる…超カワイイし~」
「やめてよ、こんな人前で!」
嫌がるリトも可愛くて、オレはその状況にかなり満足しとったんよ。「いいね~その構図。なぁポーランド、お兄さんにもキスくらいしてくれよ」
オレはすっかりいい気分だったのも手伝って、ええよ~って即答してリトに馬乗りになったまま後ろにいたフランスとキスした。
「え…ちょっ、何してるのポーランド。フランスさんもこんな所でやめてください!!」
その時はリトが何か叫んどるな~くらいにしか思わんかった。だってフランスのやつが調子に乗って舌入れてくるからそれどころじゃなかったし。
「ポーランド!!!」
リトが物凄い剣幕でオレの名前を叫ぶのと同時に腕を引っ張る。その勢いでトリトは上体を起こして、逆にオレがソファーに倒された。
「なっ、何なん!?」
何が起きたか解らんくて、それだけ言うのがやっとやった。
「ポーランド、部屋に戻ろう!!」
オレの方を全く見ずにリトはそう言ってフランスの相手にラトビアを連れてくると、すぐにオレの腕を掴んでそのまま部屋まで引っ張る。腕に込められた力が痛くて抗議しても、オレの言う事には耳を貸してくれんかった。
「リト、一体どうしたん?フランスとキスした事なら謝るし。」部屋のベッドの上に乱暴に座らされて、とりあえずリトが正気じゃない事くらいはわかるようになった。
「ポーランドはわかってない」
オレの前に威圧するかのように立つリトは、見上げてたのもあるかもしれんけど、ちょっと恐かった。
「自分がどれだけ危ない事してると思ってるの?」
「リト?」
リトは大きくため息をついて諦めたような目でオレを見下ろすと、それ以上何も教えてくれんかった。かわりにオレを押し倒してキスをする。さっきフランスとした時よりも念入りに。
「ちょっ、リト……んんっ…」
そのキスが終わると今度は首筋に舌を這わせてどんどん下りてくる。
「え、……なぁ、このままするん?」
「そうだよ」
「ちょっ、リトがするん?…いつもと逆じゃね?」
「たまにはいいでしょ」
別にイヤとは言わんけど、わけのわからないまま流されて何の抵抗もできないままこんな風になるのは予想外やった。いつの間にかシャツの釦は外されとるし、酸欠気味なのとアルコールのせいなのか体が熱くて頭がぼーっとして…もうその後は何も考えられんかったし。
「あ…リト、……リト…」
オレが普段リトにするのよりもかなり乱暴で意地悪な抱き方だった気がする…普段のリトならもっと優しくしてくれそうなんやけど。でもあの時のリトは雰囲気がものすごく恐くてオレの言うことなんて何もきいてくれんかった。体格の差なのか抵抗らしい抵抗もできず、オレはリトにされるがままで、両手を縛られたり痛くされたりとかちょっとSMチックだった。ちょっとオレのわがままが過ぎてキレる程度ならともかく、こんなリト初めてだからオレ的にはいろんな意味でショックやった。
翌日のベッドの惨状は、リトを正気に呼び戻すだけの力があった。
「頭、痛い…二日酔い?あれ、ポーランド……って何これ?ねえポー、一体昨夜何があったの?」
「…早くこれ外すし!」
「え…なんでポーランド縛られてるの?」
そう言いながらリトは不思議そうにオレの拘束を解いた。両腕が自由になったオレはとりあえずリトを一発殴った。
「…ったいなぁ、何すんのいきなり。オレ二日酔いだっていうのに!」
「被害者面すんなだし!昨日自分でしたこと覚えとらんの?」
「……覚えてない。何これ。やっぱりオレがやったの?」
オレは気抜けして何も言えんかった。あんまりリトがしつこいから簡単に昨日のリトの様子を説明したら、何かめっちゃ謝ってきてますます腹が立った。覚えとらんなんて何か悔しい。…リトが相手やったから、さんざん痛くて恐い思いをしてもあんなに我慢したのに。
「もう、リトなんて知らんし」
オレはリトを置いてシャワーを浴びた後、食堂へ向かった。あんまり眠れてないからまだ酒が残っている感じがする。
「あ、ポーランドさん、おはようございます。」
「ああ、ラトビア、おはようだし。」
食堂でラトビアに話しかけられて、そのまま一緒のテーブルにつく。リトの事もあるけど、昨日の酒のせいでオレはまだ憂鬱なのに、ラトビアは清々しい笑顔やった。オレがリトに連れて行かれた後もこいつ飲んでたはずなのに……さすがうわばみは伊達じゃない。
「昨夜はどうでした?リトアニアさんかなり飲んでたみたいでしたけど。」
「え、リトってそんなに飲んどったん?ずっとオレに飲み過ぎって言っとったのにいつの間に…」
「僕の見てる限りでは、50度くらいの酒をかなり飲んでましたよ…」
「リト……あいつ…」
眩暈がする。当分リトとは口をきかんでおこうかな…オレはこの上なくやり切れない思いでいっぱいだった。
それでも昨夜のリトの様子は、飲み過ぎたオレを心配したリトアニアがキレて部屋に連れ帰ったぐらいにしか周りに思われてなかったのだとラトビアは語る。…マジありえんし。
「僕の家では『海よりもグラスの中で溺れる者が多い』って言いますよ。ポーランドさんも飲み過ぎには気をつけた方がいいですよ。」
見当違いな心配をされてるのにオレは弁明する気力もなかった。
「そうやね…。よし、決めた。当分酒は控えることにするし!」
もちろんオレじゃなくてリトがだけど。
とりあえず今のリトはオレの言うことなら何だってきくだろう。オレだってあんなリトはもう見たくないし。昨日のあれが素だったら考えもんやけど、逃げとっても何も解決しないし、もっと前向きにいかんとな。
そう考えて、仕方なくオレは謝るリトを尻目にストラスブールでの会議を終えた。
そしてその時から今に至るまでリトはオレに恐いくらい優しい。オレが調子に乗ってる時なんかは、あの笑顔の裏では超怒ってるんじゃないかと思うこともままある。
オレがリトの真意を量りかねて黙り込んだもするけど、リトはそんな時自分が悪くなくても「ごめんね」って謝るようになった。本当はそんな顔させたいわけじゃないんやけど、リトがあんな風にならんのやったらとりあえずいいのかな、って今のところは思うことにしたんよ。
結局オレがリトにびくびくしてるだけだって解っとるんやけど…なんだかんだいってリトが好きだってみっともないくらいに自覚しとるオレが一番恥かしいんかな。
fin.
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